情報発信を続けていても、それだけで問い合わせが生まれるとは限りません。記事を読んだ人が「自分の課題に関係がある」と気づき、提供サービスを理解し、実績を確認し、安心して相談できるところまで進める設計が必要です。
今回ご紹介するのは、発信する記事はあるものの、問い合わせにつながるWeb上の流れが整理されていなかった事業者のオウンドメディア制作事例です。dicoは記事を置く場所だけを作るのではなく、情報との出会いから相談までを一本の導線として設計しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制作領域 | Web制作・オウンドメディア設計 |
| ご相談前の課題 | 情報発信はあるが、問い合わせまでの流れが見えにくい |
| 支援内容 | メディア構成、記事導線、問い合わせまでのWeb導線設計 |
| 公開できる変化 | 新規開拓の受け皿を整備 |
課題は「記事がないこと」ではなく、読後の道筋がないこと
記事には、検索やSNSを通じて新しい読者と出会える強みがあります。一方で、読み終えた後に次の行き先がなければ、その接点はそこで途切れます。
今回のご相談でも、情報そのものはすでに存在していました。足りなかったのは量ではなく、読者が次に何を見ればよいか分かる構造です。記事と記事が孤立し、サービスの内容や制作実績、問い合わせ方法との関係が見えにくいままでは、せっかく興味を持った人にも判断材料を十分に渡せません。
そこで最初に、「記事を何本増やすか」ではなく、記事を読んだ人に、どんな順番で理解を深めてほしいかを整理しました。
オウンドメディアを「記事置き場」ではなく営業導線として捉え直す
設計の中心に置いたのは、入口・理解・比較・相談の4段階です。
- 検索やSNSから、悩みに近い記事へ入る
- 関連記事を読み、課題と解決方法への理解を深める
- サービスや制作実績で、依頼後のイメージを持つ
- 問い合わせページで、相談の一歩を踏み出す
この流れを前提にすると、記事単体の読みやすさだけでなく、カテゴリの分け方、関連記事の置き方、サービスページへつなぐ文脈、問い合わせボタンの位置までが設計対象になります。
検索対策も同じです。Googleも、検索順位のためだけに作られた情報ではなく、読者にとって有用で信頼できる「people-first」のコンテンツを重視すると案内しています。記事数を目的にせず、一つひとつの記事が読者の判断を前へ進めることを基準にしました。
実施したのは、メディア構成・記事導線・問い合わせ導線の一体設計
支援では、オウンドメディア全体の構成を整理し、記事から次の情報へ進むための導線を設計しました。
- 読者の関心ごとに情報を見つけやすくするメディア構成
- 一つの記事で終わらせない関連記事への回遊
- 課題に合うサービスを自然に知るための接続
- 制作実績を確認し、支援内容を具体的に捉えるための流れ
- 検討の温度が上がった時に迷わず進める問い合わせ導線
重要なのは、すべての記事に同じ案内を機械的に置くことではありません。読者がいま知りたいことと、次に必要になる情報が自然につながっていることです。例えば、集客の課題を調べている読者には、いきなり依頼を迫るのではなく、改善の考え方、関連する事例、対応できる支援の順に見せる方が理解しやすくなります。
dicoのWebサイト・LP制作でも、ページ単体の見た目ではなく、このような情報の流れまで含めて設計しています。
完成したのは、新規開拓を受け止めるWeb上の基盤
この制作で整えたのは、情報発信から問い合わせまでを受け止めるWeb上の基盤です。公開できる成果は「新規開拓の受け皿を整備したこと」であり、問い合わせ件数や獲得率などの数値は確認できていないため、ここでは記載していません。
ただし、記事を読んだ後の行き先がなく接点が途切れていた状態から、関連情報、サービス、制作実績、相談へと進める構造へ変わったことは、この事例の大きな変化です。
オウンドメディアは、公開した瞬間に完成する広告ではありません。記事が増え、読者の反応が蓄積するほど、見直すべき導線も見えてきます。だからこそ、更新しやすく、後から改善できる構造を最初につくることが重要です。
情報発信を「相談につながる資産」へ変えたい方へ
「記事は更新しているのに仕事につながらない」「何を書けばよいかより、サイト全体の流れに迷っている」。その場合は、文章量を増やす前に、入口から問い合わせまでのどこで読者が止まっているかを確認する必要があります。
dicoでは、サイトの現状、既存の記事、サービス内容を見ながら、直す順番を整理できます。全面的な作り直しが必要とは限りません。まずは今ある情報をどうつなぎ直せるか、一緒に確認しましょう。